うちの子、せっかく高校に入ったのはいいけど、友達も少なくてつまらなそうだし、成績もイマイチみたいだし3年間続けられるかしら・・・?
高校中退だけは、何とか避けたいのよね。
こんなお悩みを解決します。
♦本記事の内容
- 高校を中退してしまう生徒の特徴とは?
- 高校中退を避けるために、今からできることは?
- 高校中退にならないよう、中学生のうちから気を付けておくべきこと
せっかく苦労して高校受験を突破しても、高校に入学した後、途中で退学・休学してしまっては、元も子もありませんよね?
小学生の時から塾に入れて、ようやく第1志望の高校に入れたというのに・・・
何で毎日つまらなそうに高校に行くのかしら?
高校を中退してしまう子の特徴7選
私は、これまで500名前後の卒業生を高校に送り出してきました。
その中でも、わずかではありますが、「高校を中退してしまった」という生徒も残念ながらいます。
高校中退してしまった生徒の特徴として、特に「ありえるな!」というポイントを7つ思い浮かびます。
それは、以下の7点です。
- ギリギリの成績で高校に合格してしまった
- 受験勉強中、たいした努力もしないで高校に入学した
- 第1志望の高校に合格できず、しかたなく今の高校に入学した
- 部活やバイトに打ち込みすぎて勉強についていけなくなった
- まったく新しい環境に順応できず、高校になじめない
- 話し相手となる友人・先輩・先生がいない
- 高校の場所が通いづらいところにある
- 体調が良くない
以下、個別にみていきましょう!
1 ギリギリの成績で合格できた
これは、けっこう皆さんの周りにもいるんじゃないですか?
私が見てきたなかで、一番中退する確率が高いのが「ギリギリの成績で合格した」子です。
「自分の偏差値と4~8くらい離れているけれども、どうしてもその高校に入りたい!」
自分の学力に見合わない高校にあえて挑戦し、念願かなって「ミラクル合格」を果たせた子のケースですね。
玉砕覚悟で挑戦した結果、運よく合格できた子もいましたね。もちろん、本人の実力も伸びてきたのもありますが、たまたま入試の時に得意な単元が出題された、という「運の要素」もあったでしょう。
しかし、いざ高校に入ってみると、まわりには自分より圧倒的に学力が上の子ばかり・・・
「みんな意識が高いので、もう大学受験を見据えて行動している。話についていけない。」
「授業の進度も早いし、高校の勉強は難易度も中学の時より全然高い。ついていけない・・・」
「定期テストも赤点ばかり・・・こんなはずでは・・・」
こうなると、毎日学校の勉強についていけなくなり、落ちこぼれの烙印を押されてしまいます。
結果、「高校なんてどうでもいい!」ということになり、中退してしまうんですね。
2 たいした努力もしないで高校に入学した
高校受験の期間中に、まともに勉強に取り組んでこなかった子。
こういう子も、高校中退率がかなり高いです。
最近だと、受験さえすれば合格できる高校もあります。倍率が低くて、テストさえ受ければ、誰でも受かるような高校ですね。
このように、たいして努力もしないで、テキトーな気持ちで高校に入ってしまうと、勉強や部活、友人関係など、いい加減なままになりがちです。
とくに「勉強」については、高校生活の8割以上を占めます。
受験勉強をまともにやってこなかった子にとっては、高校の勉強についても興味なし。
当然、授業についていけなくなり、テストの結果も散々・・・
最悪の場合、高校中退に至る、という結果になるわけです。
3 第1志望の高校に合格できず、しかたなく今の高校に入った
希望の高校に入れず、あまり行きたくない高校に入学してしまった子。
こういう子も気を付けないといけませんね。
なかには、第1志望の高校に入れなかった悔しさをバネに、「次の大学受験に向けて頑張ろう!」という子もいます。
しかし、希望の高校に入れなかった悔しさを引きづったまま、気持ちを切り替えられなくなると、そのまま負のスパイラルに陥ります。
「学校が嫌い」⇒「勉強も難しい」⇒「環境になじめない」⇒「学校がつまらない」⇒「高校やめる」って感じですね。
こういったケースでは、精神的な要素が大きいです。
お世話になる高校の良い面に重きを置き、早めの切り替えが大事になります。
4 勉強をおろそかにし過ぎて、授業にまったくついていけなくなった
俺は、高校に入ったら、まずは思いっきり遊びまくるぜ!
勉強はテスト前だけで乗り切れるはずさ。
「高校に入ったら、勉強より遊びを優先する」
そう思っている子は、今も昔もいるのではないでしょうか?
苦しい受験勉強を乗り越えて、高校に入学することができたわけですからね。そう思うのも無理はありません。
しかし、高校生活の8割は「学校の授業」だということを忘れてはいけません。
しかも、授業の「スピード」も「難易度」も中学の時の比ではない。
入学後すぐに授業のペースについてこれない子が続出するのは毎年のことです。
最初の方は、憧れの高校生活で、毎日エンジョイできる日が続いていましたが、月日が経てばマンネリ化した日々・・・
あー、授業で先生が何言ってるのか、全然わかんねーや。
高校生活もなんか思ってたよりもつまらねーし・・・このまま高校に通っていても意味あるのかな?
いつの間にか、テストの点数も下位レベルとなり、やる気もさらに低下。
最悪の場合、毎回テストのたびに追試を受けるハメになり、学年が終わる頃には高校中退を考える生徒も出ています。
なんか高校行ってもつまんねーし、バイトしながら通信制の高校にでも入りなおそうかなー
こういう生徒が、かつていましたね・・・
いま、何してるのかな?
5 新しい環境になじめない
高校の校風や施設の環境など、地元の中学とは全く異なる環境に適応できない生徒は一定数います。
とくに、生徒数が多いマンモス校(たとえば、幕張総合高校)のような高校だと、多くの生徒の中に埋もれてしまい、影の薄い子になってしまう子も出てくるとか。。。
施設がショボすぎて、中学とほぼ変わらないような雰囲気で気が抜けてしまった、という子もいました。
期待が大きかった分、現実を見て落胆する子もいるんですね。
まだ高校生ということで、精神的に未熟な部分があるってことですね。
子どもの性格によって感じる部分は、多少は差異があるでしょうが、進路選択の際に、事前に学校説明会や、見学などに行って、入念に調べておく必要がありますね。
6 親しい友人・先輩・先生がいない
高校は、中学のときとは違い、さまざまな地域から生徒が集まってきます。
クラスの中は、当然知らない顔ばかり・・・
最初はなかなか慣れないので、仲良くなるのは難しいでしょうが、だんだん学校行事や授業、部活動などを通じて、徐々に慣れてきます。
通常であれば、入学後2,3カ月もすれば、数人は仲の良い友人ができるものでしょう。
しかし、性格的におとなしいめの子にとっては、そう簡単にはいきません。
小中学校までは小さい頃からのお友達が集まっているので、周りは顔見知りの子ばかり。
しかし、高校生活はゼロからのスタートです!
友人を一人見つけるだけでも、大変な場合もありえます。
授業の難しい問題を教え合ったり、部活の苦しい練習を乗り越えたり、支え合える友人、あるいは先生の存在は、高校3年間を過ごす上でも欠かせないものです。
逆に、相談できる友人や先生がいないと、高校に通うのが辛くなり、続けるのが難しくなってしまいます。
7 高校へのアクセスが悪い
中学までは、徒歩圏内で通えたので、雨や台風のときでも何とか学校に出席することはできます。
しかし、交通アクセスが悪い高校に入ってしまった場合。
たとえば、陸の孤島にあるような学校。
モノレールやバスを乗り継いで、ようやく到達できる通学困難な学校に入ってしまうと、3年間通い続けるのは難しくなりがちになります。
あー、何であんな遠い高校受けちゃったんだろう・・・
授業もつまらないし、わざわざ雨の中、高校まで行く意味あるのかな?
授業がつまらなかったり、仲の良い友人がいない場合だと、余計に学校に行くのが億劫になりますね。
志望校選択は、高校3年間を通じて、気持ちよく通えるのかどうか、という基準で選びましょう。
8 体調がよくない
体調が良くなく、中学の頃からもともと学校を休みがちだった子も、高校中退の危険があります。
まあ、当然といえば当然ですけどね。
もともと起立性調節障害を抱えていて、中学の頃から不登校だった子は、やはり高校でも通うのは難しいようです。
高校の場合は、中学と違い、出席ができないと「留年」となってしまいますからね。
結果的に、進級できなければ、中退となってしまうのは自然な流れといえます。
中学のとき不登校だった子は、無理せず通信制の高校や、定時制の高校を目指した方がいいこともあります。
志望校選びは、3年間通えるのか、という基準で選びましょう。
高校中退を避けるために、今からできること
では、高校を中退せずに無事卒業するため、今からできることはあるのでしょうか?
私は、この3つのポイントを最低限クリアしてもらえばと思います。
- 学業をおろそかにしないこと
- 親しい友人・先生を最低1人は作る
- 卒業後にやってみたいことを見つける
1 学業をおろそかにしない
何度も言うように、高校生活の8割は学校の授業が占めます。
高校の授業は、中学の内容よりはるかにレベルが上がりますので、当然追いついていくのは難しい。
高校の先生も、中学の先生に比べ、そこまで厚くフォローしてくれるわけでもありません。
生徒自身の「自己管理能力」が問われる傾向にある、というのが実際のところです。
くれぐれも、高校の先生に「面倒見の良さ」なんて期待しないでくださいね。
高校生活の8割以上を占める学業を疎かにしてしまうと、どうなるかはカンタンに予想できますよね?
①「授業がつまらなければ、高校がつまらない」⇒②「高校がつまらなければ、高校辞める」⇒③宙ぶらりんになる
こういう図式になるわけです。
逆に、授業がわかれば、よほどのことがない限り、「高校を辞めよう」なんて気持ちにはなりません。
入学する前から、学業は怠らないよう、気を張って過ごしましょう。
2 親しい友人・先生を最低1人確保する
人間誰しも、「孤独」になってしまうと辛いものです。
全く新しい環境に置かれた子にとって、一人でも支え合っていける友人・先生がいれば、「頑張ろう!」という気が湧きおこってくるものです。
「授業がわからなくて辛いとき」
「学校をサボってしまったとき」
「先生に怒られたとき」
LINEで「今日どうしたの?」と連絡があれば、「一人じゃないんだ。」と安心するでしょう。
支えとなる友人や先生は、たくさん持つ必要はないのです。
最低でも一人いれば、心の拠りどころとなり、「高校に行こう!」という気持になるのではないでしょうか?
3 卒業後にやりたいことを見つける
高校を卒業した後の具体的なビジョンがあれば、「何としても高校だけは卒業しないと!」という気持とともに、踏ん張ることができます。
逆に、この気持ちがないと、「なんだか高校なんて、どうでもいいや」という投げやりな気持ちになって、中退につながりがちに・・・
どんな目標でもいいのです。
「東京の大学に入って、一人暮らしをしてみたい!」
「卒業後は好きなゲームの開発の勉強がしたい!」
「大学生らしくバイトやサークル活動をしてみたい!」
高校を卒業してから、どんなことがしてみたいか?
ビジョンが何となくでもいいので見えていれば、
せめて高校だけでも卒業しないと!
授業に出席だけはしておこう!
と、高校を続ける気持ちはキープできるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
高校を中退してしまう生徒を特徴8つ挙げてみました。
これらは、必ずしも1つだけに当てはまるのではなく、複数同時に絡み合って、最終的に「高校中退」という結果に結びつきます。
ただ、一番大事なポイントは、高校の授業についていけなくなる、というのが最大の要因です。
実際に高校を中退した子たちに聞いてみると、
「高校に入って、授業が難しくなり、一気に落ちこぼれてしまった」
「定期テストでビリの方になり、学校がつまらなくなった」
という声が一番多かったです。
高校入学後は、せめて「授業についていくこと」だけは意識して取り組むと、高校生活は順調に続けられると思ってください。
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