不登校の子どもがいるんだけど、勉強のことが心配で・・・
塾に行かせるべきか迷っているの。いったいどんな塾に行かせた方がいいのかな?
こんなお悩みを解決します。
♦本記事の内容
- そもそも不登校の子は塾に行くべきなのか?
- 不登校の子にとっての上手な塾の選び方は?
- 不登校の子が通塾する際に気を付けるポイント
そもそも不登校の子は塾に行くべきなの?
結論から言うと、塾に行かなくても何とかなります。
今は、自宅でネット環境さえ整っていれば、優良な通信教育を受けられますからね。
気になる方は、こちらの記事もご参考になれば幸いです。
⇒中学生のおすすめの通信講座はどれ? 超活用法
ただし、不登校の子にとっては、「塾に通った方がメリットの方が多い」のは間違いありません。
以下、理由を3つ挙げてみましょう。
理由1 人との関わりをもてる
一番の理由は、コレでしょう。
日中は自宅にこもりがちな子にとっては、人と関わることは将来避けることはできません。
塾に通えば、担当の先生や受付のスタッフらと接する機会があります。
勉強を教えてもらえる、のはもちろんのこと。
それ以上に、人との関わりを体感することはもっと大事!
- 「あいさつをする」
- 「人と話す」
- 「人の話を聞く」
- 「人の様子をみる」
こういった、人との関わり方を学べるというのは、対面で学ぶのが一番でしょう。
理由2 外出する機会が増える
自宅にこもりがちだと、運動不足になるのはもちろん
気持ちまでネガティブなものになってしまいます。
通塾するために、外に出て体を動かすことで、気持ちもスッキリします。
みなさんも、こんな経験はないでしょうか?
最初は「なんだかやる気がないな・・・」と思っていても、一度外に出て教室に行ってみたら、
あれ?不思議と塾だと勉強できちゃうんだよなー
このまま一気に続けてみよう!
外出して体を動かすことにより、血液が身体中にめぐるようになります。
そのことで、脳にも血液がたくさん来るので、集中しやすくなるんですね。
それと、普段とは違う環境にいることで、緊張感が生まれやすいというのも要因でしょう。
環境を変えることで、勉強に対する取り組み方も一気に変わる生徒をこれまでたくさん見てきました。
理由3 学校の様子がみえる
塾に行くと、当然周りの生徒の様子は見えてきます。
他の学校の生徒が、学校行事のことや部活動、授業の様子などについて話しているのは、嫌でも耳に入ってきますよね。
その様子を見れば、子どもの心境にも影響を及ぼします。
あ!他の子たちは、そろそろ進路のことを考えだしてるんだな・・・
僕もどこの高校を受けるか、考えておかないとな。
やはり、親から直接言われるより、周囲の同級生らの声や行動に接する方が、子どもにとってもインパクトが大きいです。
周りの子たちが、今どんな行動をしているのか、少しでも様子を見るだけでも、塾に行く意味はあります。
なるほどねー
でも、塾ってたくさんあるでしょ?どんな塾に行かせた方がいいのかしら?
次は、「不登校の子にとっての塾の選び方」についてご紹介します。
不登校の子の塾の選び方
- 先生との相性
- 教室の雰囲気
- 欠席・遅刻のフォロー制度
1 先生との相性
ズバリ、これが最も大事なことです。
性格的に閉じこみがちな子どもにとって、塾で長い時間かかわるのは「先生」。
この「先生」との相性が悪ければ、継続できるわけがないんですね。
その塾が、どんなにすばらしい合格実績があっても、抜群な環境・カリキュラムがあっても、先生との相性が合わなければ意味がないのです。
まずは一度、塾の体験授業に行ってみて、どんな先生がいるのか、どの先生が担当になってくれるのか、確認しておくことをおすすめします。
2 教室の雰囲気
塾によっては、
- 和気あいあいとした賑やかな教室
- 静かで集中して取り組める教室
- 宿題やテストが多いスパルタな教室
など、さまざまな雰囲気の教室があります。
不登校気味の子にとっては、どちらかというと、静かな環境で自分のペースで勉強に取り組める塾が合っている感じがします。
個別指導塾なんかおススメです。
集団塾だと、学校とほぼ変わらないですからね。
先生も「やさしく・ていねいに支えてあげる」、というスタンスの方が長続きしやすい傾向にありますね。
まずは、いろいろな塾を実際に見学して行ってみましょう!
「子どもの直感」が一番重要なポイントですね。
3 欠席・遅刻のフォロー制度
この「欠席・遅刻のフォロー制度」というのは、絶対に欠かせないですね。
私のこれまでの経験から言っても、不登校気味の子どもの場合、常に安定して通塾できるようにするのは、困難だからです。
あー、なんだか今日は気分が乗らないな・・・
人に会うのが辛いし、塾行きたくないな。
このように「塾に行きたくない」と思う時が、必ずあります。
そのときは、あまり無理して塾に行かせなくてもいいでしょう。
授業を欠席した場合に、別の日に授業をするのを振り替えてもらえる制度【振替制度】があると便利です。
振替制度があれば、欠席しても、別の日に対応してくれるので、授業料も無駄にならないですからね。
もちろん、頻繁に欠席しまくるのは、塾としては迷惑な時もあるのは事実です。
しかし、事情をしっかり説明し、極力柔軟に対応してくれる塾を選ぶのがベターです。
前いた塾では、「当日の振替は一切認めません」という方針でした。
今通っている塾は、空いた時間帯であれば、振替を認めてくれるので助かります。
不登校の子が通塾のとき気を付けること
さいごに不登校の子が通塾したときに、気を付けることを挙げておきます。
- 無理して塾に行かせない
- なぜ不登校なのか事情を説明しておく
- 塾の先生との連絡は保護者がこまめに行う
無理して塾に行かせない
不登校気味の子にとって、外に出ることだけでも大変な場合があります。
そんなときは、無理して塾に行かせないでください。
ますます塾に行くのが嫌になって、「教室に来ない」・「他のお店に行ってた」という事態になってしまいます。
保護者の方にとっては、イライラすることもあるでしょうが、ここは長期戦です。
長い目で子どもの様子を見守ってあげてください。
不登校気味の子にとっては、「塾に行くことだけでもスゴイ!」ことなのです。
学校に行くのは嫌だけど、塾なら周りも知らない子ばかりだし、通えそうだな。
「なぜ不登校なのか」状況を説明しておく
塾の先生に、なるべく包み隠さず状況を説明しておくのも大切なことです。
不登校になった原因が何なのか?
- 過去のいじめ
- 体調の問題
- 家庭環境の問題
- 性格の問題
事情がわからないと、塾の側としても、子どもとどう対応してよいのかわかりません。
私も以前、精神疾患を抱えて不登校気味の子を見ていた時期がありました。
精神薬を飲まないと、じっとしていられない子でした。
突然、奇声を発したり、床に寝転んでしまったりして、異常な言動も見られます。
ただ、精神疾患があることを事前に知らされていなかったので、「何か変な子だな?」としか思ってなかったんですね。
事情がわかっていれば、「無理して勉強させず、まずは気持ちを盛り上げてから取り組むか」と、その子に合った方針で取り組めたと思います。
もちろん、各ご家庭でプライベートなことは、あまり話したくないのはあるでしょう。
しかし、最低限知っておいてもらいたいことは、入会時に話してもらえると、塾としても臨機応変に対応しやすくなります。
連絡は保護者がこまめに行う
不登校気味の子は、あまり口数が多くない傾向にあります。
なので、自分のことは、こちらから聞かない限り話そうとはしません。
正直、「この子はいったい何を考えているのかな?」と疑問に思うこともしょっちゅうです。
なので、何か伝えたいことがある場合は、こまめに保護者の方から連絡を入れてください。
- 進路をどうしようか悩んでいる
- 担当の先生との相性がちょっとビミョー
- 最近、モチベーションが上がらなくて困っている
些細なことでも良いので、連絡がもらえると助かります。
塾側としても、「子どもが何を考えているのかわからない」上に、「保護者も何を考えているのかわからない」という状況だと、対応に困ることが多いです。
以前私も、不登校の中学3年の女の子を担当していました。
夏休みから毎日8時間、もの凄い勢いで受験勉強に打ち込んでいて、「この子はたくましくなったな!」と日々の成長を感じていました。
ところが、秋ごろになって急に「先生、進路を通信制の高校に変更したい」という連絡が・・・。
どうやら入試が近くなるにつれ、成績も伸び悩み、やる気が落ちてしまったようでした。
「わずか1カ月の間で、こうも人の気持ちは変わってしまうのか・・・」
もう少し状況がわかっていれば、適切な志望校についてのアドバイスができていたのに。
私にとっては、ちょっと後悔の残る思い出です。
塾でも定期的なカウンセリングは実施していますが、不登校気味の生徒の場合、細かな連絡は欠かせません。
小さなことでもいいので、相談してください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
不登校の生徒にとっての塾選びのコツとは?
長々と書いてきましたが、一番伝えたいことは、本人にとって相性が合うかどうか。
これに尽きます!
塾の合格実績?
カリスマ講師がいる?
カリキュラムの良さ?
授業料の安さ?
そんなのどうでもいいんですよ!
- 子どもが気持ちよく通うことができる塾。
- 子どもが「さあ頑張ろう!」と思える塾
- 「この先生となら頑張れるかな」と思える塾
これが正解です。
不登校の子どもの塾選びは、「子どもが一番の基準」。
このことを肝に銘じておいてください。
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